伊達好きねこたの歴史関連や創作物についての呟き処+創作小説置き場(もちろんフィクション)です。
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2025.11.19Wednesday
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「湯治に。」
2021.05.24Monday
政宗+成実+嫁+その他のみなさん
政宗様温泉へ行く、の巻。
しかし、これといって事件は起こりませぬ(●∀´;)
実際は日帰りしてるみたい(てか、小野川温泉て米沢だったのね…)ですが、折角なのでお泊まりして貰いました。
愛ちゃん初登場。家主的には天然キャラ。
天正十六年には散々『不仲』と書かれている御当主夫妻ですが、十七年には如何だったんでしょう?
仲直りしてたら良いなぁ。
仲良し夫婦は家主の好物ですじゃ。
何故うちの成実たんは、こう、おねむキャラなのか…。
だって、三浦成実が『眠くなれば遠慮なく眠る!』て…(●∀´;)
人数超の御馳走は、もちろん成実の胃袋に収まります♪
政宗様温泉へ行く、の巻。
しかし、これといって事件は起こりませぬ(●∀´;)
実際は日帰りしてるみたい(てか、小野川温泉て米沢だったのね…)ですが、折角なのでお泊まりして貰いました。
愛ちゃん初登場。家主的には天然キャラ。
天正十六年には散々『不仲』と書かれている御当主夫妻ですが、十七年には如何だったんでしょう?
仲直りしてたら良いなぁ。
仲良し夫婦は家主の好物ですじゃ。
何故うちの成実たんは、こう、おねむキャラなのか…。
だって、三浦成実が『眠くなれば遠慮なく眠る!』て…(●∀´;)
人数超の御馳走は、もちろん成実の胃袋に収まります♪
宗家を訪ねると、当主は留守だった。
「只今、小野川へお出かけ中で御座います。」
応対した小者が告げる。
「温泉?」
「はい。湯治に。」
「ああ。」
そういう事か。成実は得心した。
先頃、政宗は弟に乞われて共に遠乗りしたところ、滅多にない弟との戯れに舞い上がったのか、うっかり落馬して左脚を折ってしまったらしい。
その報せを受け、見舞いの文は出したが、暫く動けない彼の代わりに外交に務めていた為、遅れて訪れたところ、当の本人は外出中。
さて如何するか、視線を泳がせていると、襖の奥から意外な人物が姿を現した。
「妾を其処へお連れくだされ。」
予想外の展開にポカンと口を開けてしまった成実だったが、すぐに唇を引き結び、
「喜んで。」
彼らしい無邪気な笑顔で応えた。
朱く燃える空を写し取った水面(みなも)を揺らして、湯に浸かると、少し熱めのそれが心地好く肌を刺激する。
春とはいえ、朝夕はまだ冷える。ちょうど良い温泉日和だ。
「如何ですかな、脚の具合は?」
供に連れて来た隠居組の老臣が問い掛けると、
「大分良い。」
政宗は短く応えた。
供の衆達は各々温泉を楽しんでいる様ではあるが、政宗には負い目がある。
大事な戦に入ろうという時に、戦陣での負傷でもなく、何処かの刺客に狙われたでもなく、遊興の最中(さなか)につまらぬ事で傷を負ってしまったのだ。
当然、計画は頓挫し、当主の怪我という事で家中にも心配を掛けるばかりか、実は間者が入っていたのでは、とあらぬ噂まで耳にしている。
―――情けない失態だ。
恥を隠そうと無理に馬を出そうとした時、
「そんなお身体では足手纏いになるだけです。大人しく養生なさいませ。」
厳しい言葉で諌めたのは、長年のつきあいになる軍師だった。そして、此度の湯治を勧めたのも、彼だ。
―――俺は何処までも臣に恵まれている。
じわりと濡れる瞳を、両掌に掬った湯を掛けて誤魔化した。
ひょこひょこと未だ不自然な足取りで座敷に踏み入れた刹那、大きく仰け反って崩れかけた体勢を、柱にしがみついて如何にか堪えた政宗。
「なっ!なんでいるんだ、愛(めご)っ!?」
其処に姿勢を正して待っていたのは、呼んだ覚えのない正室で。
「殿ったら、ひどいではないですか。愛とて温泉に浸かりとう御座います。」
「……一人で来たのか?」
「いいえ。ちょうど成実殿がみえたので、連れて来て頂きましたの。」
その手が示した先を振り返ると、死角になっていた座敷の隅で、身を丸めて眠る従弟の姿。
「時…お前は他人の妻女の前でも寝るのかよ……。」
彼の事だから、政宗の長風呂に待ち草臥れてしまったのだろうが。
「殿!妾もお湯に入って来て宜しくて?」
「あ、ああ…。」
「では早速。」
元より器量の良い姫ではあるが、歓喜に彩られた満面の笑みは、まさに咲き誇る花の様で。
「って、愛!侍女はいないのか!?」
「成実殿のお馬に乗せて頂きましたのでー!」
襖の向こうに遠ざかる声。
領主の妻ともあろう者が、付き人もなく無防備に風呂など…。しかし、自身の引き連れた猛者共を附ける訳にもいかず、政宗は大きく嘆息して、今しがた出て来たばかりの湯殿へと引き返して行った。
本当は、座敷で少し休んだら、城へ帰るつもりだったのだが。
―――あんなに喜ぶなら、このまま泊まって、朝風呂を満喫してから帰るとするか…。
―――時にも、愛を運んで来た駄賃に、美味い物をたんと食わせてやらんとな。
十名の夕餉の席には、明らかに人数分を越える馳走が所狭しと並べられ、夜を徹して宴が催されたのだった―――。
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遥瀬ねこたろう
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伊達成実・伊達綱宗・大崎義宣をこよなく愛する京都人です。
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【1】記事のコメント(本文以外未入力可。家主が承認後公開設定。『非公開で』とお書き添え頂ければ公開致しません)
【2】拍手コメント(非公開)
【3】メールアドレス toki716zane@yahoo.co.jp (件名に『716日より』と入力お願いします)
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